文武堂

古町五番町には、百年以上の歴史を持つお店がいくつもある。文武堂もそのひとつ。店名の由来は「文武両道」からつけたそうだ。子どもからお年寄りまで、幅広いお客さんに利用してもらえるように商品を取り揃えている。店内を見渡すと、子どもが大好きなキャラクターのぬり絵から有名な老舗の文具まで、ラインナップの幅広さに驚く。

店長の今泉さんは「商品の種類が多いので、覚えるのはなかなか苦労しますね。お客さんから『あれはどこ？』『これはある？』と聞かれたときもすぐに対応できるよう、日々勉強です」と笑う。「京都と銀座に店を構える『鳩居堂』の絵はがきも扱っています。懐かしさと現代らしさをミックスした『濱文様』のハンカチは、若い女性にも人気ですよ」。

長年に渡って古町とともに歩んできた文武堂。店長自身もこの界隈の出身だそうで、昔なじみのお客さんや、近くのお店の人ともよくあいさつを交わすという。変わらないものと、変えていくもの。そのちょうどいいバランスが文武堂の魅力だ。