古町通5番町商店街 CINQUE

【特集】 村山和恵さん、僕らを叱ってくれませんか?【4】全4回

 

第3回はこちら

 

第4回 残念な街になんか、誰も行きたくない。

 

村山 専門店は、人との交流も楽しさのひとつですよね。じっくり自分の話を聞いてくれて、それに応えた提案をしてくれるというコミュニケーションも専門店ならでは。そういったことも引っくるめて、お財布からお金を出すということだと思うんですよね。

 

20150601_0144

 

CINQUE ひとことで言うなら、満足感でしょうか。

 

村山 それこそが専門店の価値だと思うんですよね。よく「モノとコト」と言いますよね。お金を払う対象として、モノ(商品)だけでなく、コト(サービス)があります。専門店だと、コトのウエイトが高いと思うんですよ。そこに価値を感じてお金を払うってことなのかなと。人とのつながりでリピートされている方はきっと多いですよね。やっぱり信頼関係があって、コミュニケーションが楽しいから、というのは専門店の強みですよね。

 

CINQUE 世の中を見渡すと、二つの流れがあるような気がします。ネットなどを使って、とにかく安く買いたい、という買い物の仕方がある一方で、多少お金を払ってもコミュニケーションをとって満足して買いたいというものもある。後者に対してどのようにアプローチしていくかを考えていくべきなのだと思いました。少し話がさかのぼりますが、若い頃は敷居を高く感じていたお店に、年齢を重ねて入れるようになったというのは、何かきっかけがあったのでしょうか?

 

村山 イベントですね。イベントでお酒を飲んで、ちょっと酔っ払っていい気分になって歩いていると、オシャレなお店が目に入ってくる。お友達と一緒にいたりすると、「ちょっとみんなで入ってみようよ」ということになったりします。

 

その当時はこういったおしゃれなフリーペーパーはありませんでした。もしあったら「こんなのを見たんだけど、今度行ってみようよ」と女性同士は会話をすると思います。その時代にこうしたものがなかったので、すごくうらやましいです(笑)。

 

20150601_0016

 

CINQUE 入るきっかけがなかったお店でも、イベントなどで足を運ぶうちにきっかけがやってくることがあるんですね。

 

村山 お店に入ったり、利用するようになるまでに、段階を踏むのだと思います。1回目に買物をするようになるまでに2~3段階くらい。潜在的なお客さんがいて、きっかけがあって見込み客に変わり、また何かのきっかけで買い物をするようになる。

 

CINQUE 今すぐは興味を持たなくても、何かがきっかけで振り向いてくれる時があるかもしれませんもんね。その時のために、CINQUEのような活動を継続させることが大切だと。

 

村山 年代によってライフスタイルやニーズは変わっていきます。その中で、チャンネルが合うタイミングがあるんでしょうね。年代によって見えてくるものが変わってくる。以前は見えなかったものが見えるようになってくる。すでに見ているはずなんだけど、見えてないんですよね、きっとね。

 

認知してもらうという意味ではCINQUEはとても有効ですよね。会話のツールになります。私、話しちゃいましたもん。道を歩いていて見つけたので、カバンに入れていて、ある日飲み会で友達に見せました。「こんなのあったんだよ。おしゃれだよね」と話して。それでみんなで回し読みをした、ということがあったので。

 

CINQUE 今回は、厳しい意見もぜひ聞かせていただこうという企画です。最後に叱咤激励というか、アドバイスをいただけないでしょうか。

 

村山 繰り返しになりますが、五番町全体の立ち位置がどうなのかなと。他の商店街との違いが伝わっていないところが、まず大きな問題。そこに尽きるかなと思っています。

 

20150601_0101

 

CINQUE やはり広報が足りないところもあるんだと思います。五番町としても定まっていない部分もあります。

 

村山 消費者に透けて見えてしまうところが本当に良くないと思うんですよ。まとまりのないところが透けて見えてしまっています。そのことが消費者からすると残念感につながっている。残念だと、足を運びにくくなりますよね。やっぱり人って「こうなりたい」「こう見られたい」という、自分にふさわしい場所に足を運ぶと思うんですよ。おしゃれな人に見られたいと思ったら、おしゃれな街に足を運ぶでしょうし。

 

五番町はおしゃれだと思うんですが、それが認知されていません。情報発信を続けていくと、徐々にイメージが育っていくと思うんですね。それは今すぐどうこうという結果が出なくても、媒体があることで期待できると思うんです。差別化は難しいですよね。色々なお店がある中でまとまることも難しいだろうなというのはありますが。

 

CINQUE おっしゃる通りですね。残念な雰囲気の街に行くと、自分も残念になってしまうというのは確かにそうだなと思いました。

 

村山 残念な雰囲気を払拭することは大事です。35歳~40代の女性をターゲットにするということであれば、若いお母さんと娘さんという狙い方もできますよね。そうすると、若い世代にも向けた良い流れになるかもしれないですよね。

 

20150601_0203

 

40代になると、娘さんと出かけるお母さんも増えてきます。小さなお子さんがいるお母さんもいいのですが、中学生や高校生の娘さんとお母さんが一緒に出かけるというシチュエーションを考えてみるのはどうでしょうか。お母さんの買い物をと一緒に買える、娘さん用の商品構成とあると、世代で分断されないようにできるかもしれないですね。

 

CINQUE なるほど、それは女性ならではの意見ですね。男性は中学生から高校生くらいになると、母親と出かけるのが嫌になる人が多いので、盲点でした(笑)。ここでお時間が来てしまいました。本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

【今回で終わりです。ご愛読ありがとうございました】

 

20150601_0187

Top